若い頃にお勤めしていた会社の新入社員の男性。
この新人、N君はほんまもんの変わり者でした。
当時は社員名簿がみんなに配られてて、同じ会社の人から突然電話がかかってくることもよくありました。
なぜなら、その社員名簿には部署名、名前、住所、電話番号などが記載されていたので。
生年月日まで載ってたんじゃないかな。
個人情報も何もあったもんじゃないでしょ?
今じゃ考えられない事。
だから、そのN君が、私の自宅に毎日のように電話をかけてくるようになったの。
食事に行こうと誘われ、行く気にならないので断ると、「会いたい、会いたい、来てほしい。仕事の悩みを聞いてほしい」としつこい。
悩みと聞けばほっとけない気になるし、会社では忙しく話を聞く時間はない。
断っても断ってもしつこい。
根負けするのである。
つまりは、1度会ったらしばらくは静かになるだろうと思ったのだ。
仕方ないなーと思いながら、車で駅まで行ってあげると、「ありがとう、ありがとう」と、迷惑そうにしてる私に気付かないのか気付かないようにしてるのかわからないが、今から遠足に行く幼稚園児のように体を揺らして嬉しそうにしている。
全く屈託がない。
そして、ちょっとしたイタリアンレストランへ。
食事をしながら、仕事の悩み、愚痴を聞いたり、その日の出来事を話したり。
食事を終え、レジに向かう時、耳を疑う言葉が・・・。
泳いだ目で「お金もってない・・・」と。
えっ? なんですと?
手に財布👛を持ってるので「お財布持ってるやん」と言うと、
「財布の中にお金がない・・・」
私聞きました。
「お金ないのわかってたん?」
「知ってた」と言う。
さらに聞きました。「お金がないのになんで誘ったん?」
「それでも、僕は、君と、食事がしたかった」
・・・?
仕事を終え、家でくつろいでた私は自分の車を出し、ガソリンを使って駅まで迎えに行き、食事をおごり、さらにお家まで送り届けるという"至れり尽せり"をさせて頂きました。
いつの間にか、知らぬうちに*アッシーさん*メッシーさんになっていたのです。
このN君から、後日頂いた私のお誕生日プレゼントは⚡衝撃の品でした。
若い方はご存知ないかも知れないから一応書いときますね。
*アッシー(君)
場所、時を構わず、いつでも車で送迎する男
*メッシー(君)
食事をおごるから女性と同席できる男です。
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